ジェンダー平等はなぜ必要?目的やメリットなど詳しく解説
近年、ジェンダー平等に関する議論が世界的に盛り上がっています。
ジェンダー平等とは、男女や性的マイノリティの人々が、自己実現や社会参加、政治参加などの機会や資源を、差別や偏見などの障壁なしに平等に享受できる状態を指します。
もっとも、その必要性や目的について正しく検討できていないこともあります。
このページでは、ジェンダー平等の必要性、目的、およびメリットについて詳しく解説します。
ジェンダー平等の必要性
ジェンダー平等がなぜ必要かを考える前に、まずはジェンダーについて理解することが重要です。
ジェンダーとは、社会的・文化的な役割や期待に基づいて形成された性別のことです。
つまり、性自体とは別の概念であり、人間が持つ固定的なものではありません。
ジェンダーが社会的・文化的な役割や期待に基づいて形成されることから、男女や性的マイノリティの人々が不平等な扱いを受けることがあります。
例えば、女性が男性に比べて同じ職場で同じ仕事をしていても、賃金が低かったり、昇進の機会が限られていたりすることがあります。
また、LGBTQ+の人々も、性的指向や性自認に基づく偏見や事実上の差別に直面することがあります。
こうした差別や偏見が存在するため、ジェンダー平等は必要不可欠な概念になっています。
すべての人々が平等に機会や資源を享受できる社会を実現することが、ジェンダー平等の重要性と言えます。
人が人である以上、平等に扱われるべきという考え方も含まれています(憲法14条参照)。
ジェンダー平等の目的とメリット
ジェンダー平等を実現するための目的は、すべての人々が平等に機会や資源を享受できる社会を作り出すことです。
このためには、ジェンダーに基づく「差別」や「偏見」をなくし、男女や性的マイノリティの人々が平等に扱われる社会を実現することが必要です。
ジェンダー平等が実現されることによって、以下のようなメリットが生まれます。
1.社会の持続的な発展
男女が平等な権利を持つことで、社会の持続的な発展が促進されます。
例えば、女性が教育を受け、自己実現し、社会で活躍できるようになることで、その国の経済成長や技術革新が促進されます。
また、女性が経済的・政治的活動に参加することで、社会の意思決定に対する多様な視点が反映され、より公正な意思決定が可能になります。
2.組織のパフォーマンスの向上
ジェンダー平等な組織では、男女が共に働き、協力して業務を遂行することができます。
このような環境下では、女性が意見を述べることができ、新しいアイデアを出すことができるため、組織のパフォーマンスの向上につながります。
3.多様性に富んだ職場の実現
ジェンダー平等な組織は、多様性に富んだ職場を実現することができます。
女性やLGBTQなどの少数派グループが、その能力に応じて活躍することができ、職場全体の視野が広がります。
多様性に富んだ職場は、新しいアイデアや視点が生まれ、組織の成長につながると言われています。
また、SDGsが重要視されている昨今においては、このような活動に積極的に取り組む企業の、株主等のステークホルダーからのレピュテーションは向上する傾向にあります。
自治体とSDGsの取り組みについては坂・畠山法律事務所にご相談ください
ジェンダー平等は、男女の間に存在する不平等をなくし、平等な権利を持つことで、社会全体の発展を促進することができます。
また、ジェンダー平等な組織では、組織のパフォーマンスが向上し、多様性に富んだ職場を実現することができます。
私たちは、ジェンダー平等な社会を目指し、積極的な取り組みを行っていくことで、持続可能な社会の実現に貢献することが求められています。
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