就業規則作成や見直しを弁護士に依頼するメリットや費用相場など
使用者と労働者は労働契約を締結しているところ、双方は労働時間や賃金、その他就労に関する条件が労働条件の内容として定めることができます。
契約の内容は通常、当事者の意思の合致によって決まるものですが、労働契約においては、統一的な労務管理を可能にするべく、就業規則の作成と周知によって、就業規則記載の内容が労働契約の内容となります。
就業規則は弁護士に相談することなく、自身で作成することができますが、弁護士に相談することには多くのメリットがあります。
このページでは、就業規則の作成や見直しを弁護士に依頼するメリットや費用相場についてご紹介します。
就業規則の作成・見直しを弁護士に依頼するメリット
①手続きの代行
就業規則の作成・変更を弁護士に依頼することで、弁護士が代わりに就業規則の作成を行ってくれます。
弁護士に依頼をせずに個人で行おうと思うと、慣れない就業規則の作成・変更に時間と労力がかかってしまいます。
弁護士が代わりに行うことで、使用者は経営に専念することができます。
②法律上求められる条項を確実に盛り込むことができる
弁護士は法律の専門家であるため、労働法上就業規則に記載することが要求されている内容を確実に記載することが可能となります。
労働契約の本質にかかわる条項は就業規則の絶対的必要記載事項とされています。
これを記載しなかった場合には、刑事罰の対象となる場合もあり、弁護士に相談することが強くお勧めされます。
③法律リスクの観点に配慮した文言を作成できる
就業規則は文字で作成されるところ、その内容は、文言の解釈によって行われます。
そのため、解釈の余地が多分にある文言を用いたり、法的に適切ではない表現を使うなどした場合には、後に紛争となる危険性があります。
そのほか、弁護士であれば、どのような観点から紛争が発生しやすいかよく理解しているため、紛争が発生する前に、どのようにすれば紛争が発生しないで、使用者が望む就業規則になるかよく理解しています。
弁護士に依頼をすることで勘所に目が届いた就業規則の作成が期待できます。
④法律改正に対応
弁護士は労働関連法がどのように改正されたのか、いつから施行されるのか把握しています。
移り変わる社会環境、働き方、ニーズに伴って、労働に関するルールである労働法は改正されます。
昨今の働き方改革関連法がその一例といえます。
これに対応しなければ時代遅れな会社として社会からのレピュテーションが低下するばかりではなく、法律に反している可能性すらあります。
弁護士でなければ、どのような法律改正があったのか、それがどのような内容なのか把握することは難しいため、弁護士に相談することをお勧めします。
就業規則の作成・変更を弁護士に依頼する際の費用相場
終業規則の作成を弁護士に依頼した場合の費用は弁護士によって異なりますが、社労士やBPOサービス提供企業などに相談する場合に比して高額となっています。
これは、法律の専門家として高度なリーガルサービスの提供を受けることができるためです。
一般的には、35万円から45万円が費用相場となっていますが、事務所によって異なるため、まずは問い合わせてみることをお勧めします。
企業とSDGsにお困りの方は坂・畠山法律事務所までご相談ください
以上のように、就業規則の作成や変更を弁護士に依頼することには多くのメリットがあります。
就業規則は労働者の関係を規律する極めて重要な法律書面であるため、専門家である弁護士に相談することなく、不適切なものを作成してしまうと、大きな損害を被る危険性があります。
不明点がある場合には、早めに弁護士に相談することをお勧めします。
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