事業承継・M&A
〇事業承継問題の現状
事業承継とは会社を後継者へ引き継ぎ、企業を残していくことです。
企業を残していくことは意義のあることです。それは経営者の方にとってはもちろん、社会にとっても大変重要なことなのです。
その重要性を考えるためにも事業承継問題の現状を簡単に見ていきます。
現在、事業承継ができないことによって多くの企業が廃業に追い込まれています。
この廃業のダメージは非常に大きく、中小企業庁は「2025年までに約127万社が廃業、約22兆円の経済損失」とし、国をあげて事業承継が円滑に行えるような施策に取り組んでいます。
これまでの日本では、親族が継ぐ親族承継が主な事業承継でした。
しかし、少子高齢化の影響も大きく人材不足によって事業承継難に陥っている企業も多いのです。
そこで、後継者がいなくても企業を残す方法としてM&Aが注目を集めています。
M&Aを仲介するサービスも非常に盛んです。
〇事業承継とSDGs
この事業承継の問題はSDGsとも関係します。
SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で「持続可能な開発目標」という意味です。
SDGsには17の目標が定められていますが、その多くの部分で企業を残すことは重要な意義も持ちます。
例えば、「産業と技術革新の基盤を作る」「働きがいのある場を作ること」「住み続けられる地域作り」といった目標です。
企業が廃業となってしまえば、それまで培ってきた技術やノウハウは失われ、地域の雇用も失われます。
当該地域で企業の廃業が続いてしまったら、その地域で住み続けることが難しくなる人も出てくるでしょう。
このように企業は一つ一つの企業が産業の基盤であり、地域にとって重要な「雇用」を産み出しているのです。