契約書の作成・リーガルチェック
近年の日本社会においても企業活動における契約書の存在感は増加してきたといって良いでしょう。これは業務提携や株式譲渡における契約書などの他企業との取り引きにおける契約書の存在のみならず、労働契約における契約内容の取り決めなど、社内における契約書の作成もその存在感を高めています。
ところで、当事者が契約書の内容を守らなかったり、契約書にはないトラブルが生じる、または契約内容が法律の規定に違反してしまう可能性があります。
そこで、当事者が契約書を守らなかった場合の対処法をあらかじめ決めておく、法規に触れないようにチェックするなどの必要があります。
このように、作成した契約内容が法律に照らして妥当であるかや、法的紛争に発展していく可能性はないか、などを法律専門職によってチェックしてもらうことをリーガルチェックといいます。作成する契約書をあらかじめ弁護士などに監修してもらうことで、契約書作成時点に生じうる法的リスクを回避することができます。
リーガルチェックのメリットはいくつかあります。第1に、契約内容が明確になることです。契約書において曖昧な部分は多様な解釈が可能となり、当事者間でその意味合いの認識にずれが生じる可能性が大きいです。むしろ、当事者は自身にとって有利な契約を志向するため、そのような認識のずれは自然です。
リーガルチェックにより曖昧な部分を修正し、一義的に明瞭な意味合いを持つ契約書を作成することで、契約内容自体も明確になるということです。
第2に、自社が不利になり得る項目を発見できることです。現代において、細部の規定までびっしりと決められた契約書が作成されることは珍しいことではありません。このときに、面倒になり全てをしっかりと読まずに契約書にサインをしてしまうことで、自社に不利益な契約項目を見落としてしまうこともあり得ます。
法律家の手によるリーガルチェックを経ることで不利益な項目を発見し、契約書を修正することができます。
第3に、法律との照らし合わせにかかる時間を縮減できることです。現代の日本において、法律は2000本程度あり、政省令を含めると8000本もあるといわれています。その中で、自社の契約内容に必要な法律を見つけ出し、それらを読み、作成した契約書と照らし合わせることは、大幅な時間がかかると思われます。
その反面、法律のプロフェッショナルがこの作業をすることで、コンプライアンス違反のチェックにかかる時間が大幅に短縮されます。
その反面、弁護士費用がかかりますが、時間の節約という点は見逃してはならないです。
坂・畠山法律事務所は大阪を中心に顧問弁護士や企業法務、そしてSDGsに関するご相談を受け付けております。まずはお気軽にお問い合わせください。